管理職ユニオン東海からの支援要請

        違法派遣会社とたたかう沖縄出身の若者たちに
           ご支援とご協力をお願いします!

 愛知県豊川市に本社のある派遣会社・サンワスタッフK.K.とサンワグループは、沖縄から本土に働きに来る若者たちに目をつけ、虚偽広告で集めた若い労働者たちを劣悪な労働条件でトヨタの下請け会社等に派遣し、不当な搾取を行なっています。本年6月、これに対し、数名の労働者が組合に結集、違法行為を暴いてたたかいに立ち上がりました。ところが、サンワスタッフは謝罪を繰り返しながら、一切の補償を拒否して居直っています。
若い労働者たちは、小さい子供を抱えながら元気にたたかっています。しかし、厳しい経済状況の中で、長期のたたかいを担うには多くの困難があります。
 労働運動、沖縄問題、不安定雇用と貧困の問題を考えるすべての皆さん、心ある市民の皆さん、どうか、このたたかいにご支援とご協力をお願いします。

(1) 派遣会社サンワスタッフ手口
 サンワスタッフは、沖縄の情報誌に、「ボーナス30万円以上」「月収31万円以上可」「夫婦・カップルに好評」と意図的な虚偽広告で沖縄の若い労働者を募集、沖縄事務所では「頑張れば稼げる」という広告に添った説明で労働者たちを本土に送り出していました。労働者たちには、派遣会社が借り上げたレオパレスのマンションが社員寮としてあてがわれ、トヨタの下請け会社に派遣されます。ところが、実際に愛知に来てみると、手取り賃金は15万円を下回り10万円以下の時もあります。ボーナスは広告の「10分の1」の3万円、「子供がインフルエンザになった」ために休むと派遣先と連携して、解雇をちらつかせたり、実際に解雇する、というやり方でした。

(2) 背景にある沖縄問題
 沖縄は、失業率が全国トップの約10%、特に、若年失業率は20%に迫ります。そこには「基地の島」の矛盾、「都市と地方の格差」が集中的に表現されています。そのような現実の中で、多くの若者は就職口を本土に探さざるをえません。そこに目をつけたのが、派遣会社サンワスタッフです。サンワスタッフと契約した若い夫婦たちは、沖縄の家財道具を処分して愛知にやって来ます。「おかしい」と思っても、もう戻ることはできません。「ボーナスまでは」と頑張って働きますが、そのボーナスも、広告の「10分の1」しかないのです。

(3) 「貧困」をビジネスにする資本家たち
 規制緩和新自由主義経済の中で、「格差」が進み貧困が生み出されています。ところが、資本家は、この「貧困」さえ、ビジネスとして搾取しています。「派遣会社」と「社員寮住み込み」は正にこのようなビジネスです。派遣先のご機嫌を伺う不安定な有期雇用、にもかかわらず、一度仕事を失えば家族の生活基盤である家さえ失うことになってしまいます。そこから、また、劣悪な労働条件も避けられないものとなっています。
貧困ビジネスをこととする資本は違法行為を繰り返すこともしばしばです。実際、サンワスタッフの違法行為も「虚偽広告」だけではなく、数えきれません。労働契約書を発効しない、6ヶ月の有期雇用契約を「2ヶ月」と「4ヶ月」の2枚の契約書にわけて作成し社会保険事務所を欺く、「身の上調査書」をつくり「犯罪歴、病歴、借金」などの必要のない個人情報を書かせる、協定のない賃金からの天引き、しかも夫からの徴収分を妻の賃金から引く、同一労働に男女の賃金格差を儲ける、等々です。「サンワグループ」そのものは、日系ブラジル人を対象とする「特定派遣会社サンワワーク」や請負会社である「有限会社スバル」によって構成されています。サンワスタッフを解雇された組合員には、ポルトガル語で書かれた「退職届」が渡されました。

(4) 争議当事者にご支援を
 サンワスタッフは謝罪を繰り返しながら、一切の補償を拒否しています。組合に結集した労働者たちは、子供のために休んだことで不当解雇を受け、また、労働組合に結集したことをもって「雇い止め」を受けています。争議当事者たちは小さい子供を抱えた共働きの夫婦です。
どうか、当事者たちに物心両面の支援をお願いします。また、争議継続のためのカンパをお願いします。「サンワグループに抗議する会」(仮)に賛同をお願いします。

    管理職ユニオン東海・サンワスタッフ争議対策部 平良博幸書記長
    連絡先 名古屋市中区栄5丁目3−6 エルマノス武平町ビル9階A  
    052−249−6669
     カンパ送り先 三菱UFJ銀行 栄支店普通口座 4781712
      口座名義 管理職ユニオン・東海
       「サンワカンパ」と明記して下さい。