“ヒンキー”が名古屋にやってきた!! 「LOVE&ビンボー秋祭り」開催(JANJAN)

“ヒンキー”が名古屋にやってきた!! 「LOVE&ビンボー秋祭り」開催
Esaman2008/10/23
9月23日、若宮大通公園で、「反貧困全国キャラバン歓迎・愛知フェスタ・LOVE&ビンボー秋祭りフリーマーケット」が開催された。今回のフェスタは、弁護士や司法書士の人たちが中心になって呼びかけており、スタッフの数はそれほど多くはなかったものの、 「市民運動」にありがちな、エキセントリックな主張や、勇ましい決意表明だけの主張なども少なく、全体的によくまとまっていた。

http://www.news.janjan.jp/living/0810/0810200806/1.php


会場の全景。実行委員の30ほどの団体の他、フリーマーケットも開催された。






 9月23日、若宮大通公園で、「反貧困全国キャラバン歓迎・愛知フェスタ・LOVE&ビンボー秋祭りフリーマーケット」が開催されました。(※ ヒンキーとは反貧困キャンペーンのシンボルマーク。オバケのキャラクターのことですJanJan編集部)

 この催し物は、全国を巡っている反貧困キャラバンが愛知県にやってくるのを歓迎して、愛知県で活動している弁護士や司法書士で結成している、東海生活保護利用支援ネットワーク(052-911-9290・火・木13:00 〜16:00)が 中心となって呼びかけて結成した反貧困全国キャラバン愛知実行委員会が主催をしたもので、名古屋で活動している様々な人たちが参加しました。

 この実行委員には、1年ほど前から活動している反貧困名古屋ネットワークのメンバーも多数参加しています。(反貧困名古屋ネットワークは、いろいろな団体のネットワークで、とくに通年の相談窓口や事務局を設置していません)

 会場には、笹島診療所の活動紹介テントや、ビックイシュー販売、いこいの家による衣類販売コーナーなどのほか、笹日労(笹島日雇労働者協同組合)、愛難連(愛知難病団体連合会)の出店、スリランカおもしろ交流協会によるスリランカ料理、なごやアイヌ語に触れよう会)、甘み屋カリン党によるカフェ、 そして春祭りでも好評だったフリーマーケットコーナーなども設置されて、様々な階層の人たちが押しかけていました。


ビックイシューの販売コーナー。自転車を使ったディスプレイが、いい味出している。





 舞台では、よさこいなどでも活躍する龍馬隊、高校生による群舞なども開催されて、たいへん賑やかなものになっていました。 主催者発表によると、会場には600人を越す人たちが訪れていたとのことでした。

 会場の片隅には、空き缶をフェスタ内で使える通貨と交換できるコーナーなども設置されていました。 空き缶は市価と同じぐらいの額で交換でき、フェスタ内の売店などで使用できます。 10件9人、2100円ほどの利用があったとのことです。

 会場内では炊き出しも行われて、120食ほど用意した炊き出しは、すべてあっという間になくなっていました。

 16時からは、反貧困ネットワークのマスコット「ヒンキー」の人形と、LOVE&ビンボー春祭りで活躍した名古屋の反貧困ネットワークのマスコット「ねこなまず」を先頭に、栄えの街中をデモ隊が行進しました。デモ隊は「やんやんややん、やんなっちゃったー、非正規使い捨て、やんなっちゃったー」などのシュプレヒコールを叫びながら、買い物客でごったがえす繁華街の中を練り歩き、通行人の注目をとても集めていました。

 今回のフェスタは、弁護士や司法書士の人たちが中心になって呼びかけており、スタッフの数はそれほど多くはなかったものの、 「市民運動」にありがちな、エキセントリックな主張や、勇ましい決意表明だけの主張なども少なく、全体的によくまとまっていたと思います。 昨年の12月に名古屋で行われた生活保護を考える集会)で見かけた人も多数参加していました。

 弁護士や司法書士の人たちが中心になって、このフェスタの開催にあたって、愛知県下の市町村に対して、生活保護の申請を窓口で防ぐことをやめるように要請したり、申請用紙を窓口で誰でも手に取れるように設置したりしてほしい、という要請を、実際に車で回って行ったそうです。

 実際に窓口に、法的な対応も辞さない、という法律の専門家がやってくることで、態度が変わる市町村の担当者もいたそうです。 中には、全く態度を変えない市町村もいくつかあったそうですが、街頭で演説するよりも、はるかに効果的なこれらの活動は注目に値すると思います。

 また、愛知県では、今回のフェスタや自治体要請活動のほかに、独自の活動として、各市町村に対して、生活保護の適用実態に関するアンケートも行っており、その結果発表は10月17日に名古屋地方裁判所・地下1階の司法記者クラブで行われました。結果発表自体は記事にはされていないようですが、主催者によると、記者会見には予想以上に多いマスコミが集まり、今後も増えていくであろう反貧困の話題の際には、具体的な数字が明らかにされている資料として、各方面で利用されるのではないかとのことでした。


炊き出しコーナー。「ねこなまず」の見守る中、みんな並んでいる。






 各市町村の実態が明るみになることで、いままで幽霊の話をするように、漠然としか語られていなかった、あるいは「当事者」の経験談のひどさばかり語られていた、貧困の実態が、ある程度、客観的に把握されるようになると思います。これらの活動の及ぼす効果は、かなり大きなものだと思います。いままでの「市民運動」でよくみる人たちとは、また違う角度の人たちが起こしつつある動きに、今後、期待したいと思います。



空き缶交換所。計測はかりと、交換済みの空き缶の袋が見える。







空き缶と交換してもえらえるヒンキーマネー。空き缶をもってきた人たちには、みたらしが一番人気だった。







アイヌ語会&甘み屋カフェの様子。ちゃぶ台を囲んでみんなで飲んでいる。












在名古屋スリランカ人たちによる、スリランカおもしろ交流会の売店。一番人気があった模様。







デモ行進出発前。秘密兵器「ヒンキー人形」と「ねこなまず」が並んでいる。どちらも、なごや・アイヌ語に触れよう会が作成







フェスタ撤収後の会場で、みんなで打ち上げ。あまった食材で料理をしている。遠方からヒッチハイクしてきた青年は野宿していった。


◇ ◇ ◇



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