名古屋越冬・ブラジルからの出稼ぎ労働者も参加し、ビンゴ大会で年越し
Esaman2009/01/02
名古屋越冬で、年越しイベントが行われました。暖を取る焚火の前でテレビで紅白を見ながら新年へのカウントダウン。関西から来た人もおり、初めてブラジルから来た人の話も聞けました。
http://www.news.janjan.jp/living/0901/0901010541/1.php
前回の記事で報告しました名古屋越冬で、年越しイベントが行われました。
・【年が越せない！】名古屋「越冬突入集会」炊き出し・焚き火で暖
『年越しイベント』といっても、ビルの谷間の小さな公園ですから、とくにものすごいものがあるわけではありませんが、みんなで集まって、ささやかなイベントが行われました。
会場に張り出されていた、フィリピンの労組からの名古屋越冬に向けてのメッセージ
焚き火の前に設けたテレビで紅白歌合戦をみた後(ビルの谷間なので電波は悪い)、年越しの瞬間にはみんなでカウントダウンをして、クラッカーなどを鳴らしました。焚き火の周りには、例年集まってくる仲間に混じって、チラホラと若い人や、外国の人がいる、という点が、いつもの年と少し違います。
カウントダウンの後は、みんなでビンゴ大会をしました。景品は、ラーメンや缶詰、商品券など盛りだくさんのものでした。筆者は、日本語の数字がよくわからないブラジルから来た人に、発表される数字をスペイン語(ブラジルはポルトガル語ですが、数字は同じ)で教えながら挑戦しましたが、非常に惜しいところで獲得なりませんでした。
みんなで紅白を見る。うしろのテントは笹島診療所のテント
ブラジル人の方と、少し話しをしました。あるブラジルからやってきた方の話(特定できないように、複数の方に話を混ぜています)です。
日本で働いていた期間は、１人は７年、１人は１年半。四日市や岡崎、浜松などで働いていた。色々な工場で働いたが、夏ごろに体を壊したことをきっかけに職を失う。以前なら、一時仕事を失っても再就職は可能だったが、今回は就職できず、家賃も払えなくなり、数週間前から野宿状態に。
うわさを聞いて自力で越冬現場までやってきたが、言葉がわからず困った。英語は苦手。夜回りで声をかけられて、なんとかなるかもしれない、と聞いてきた人も。明日からのことはわからないが、日本は仕事もしやすいし、治安もよいのでずっといたい。東海地震があるかもしれないというのは怖いが、きっと神様が助けてくれるので、それは怖くない。それよりも仕事がないほうが怖い。
越冬の現場に来て、食べるものもあるし寒くないので安心した。キリスト教の関係者の人がたくさんいて、それも安心した。
――とのことでした。
12/30のカンパ活動の実績。39278円も集まった。かなり多い。知り合いを駆け回ってカンパ集めをしてくれた人がいたらしい
また、関西での越冬に参加してきたという、ある『おっちゃん』の話も紹介します。
関西のほうが人は多い。数百人いた。名古屋の数倍はいた。はじめのほうは、ひょっとしたら千人いたのかもしれない。若い人が目立つ。今年になって増えたみたいだった。料理や建て込みを手伝った。
名古屋の仲間に比べて、イベントや設営への参加率は以外と低いかもしれない。みんなの元気は名古屋のほうがあると思った。名古屋の越冬は４日までだが、関西はもっと長くやっている。炊き出しもたくさんあって、お替わりもできたようだ。
関西の仲間は、名古屋ではトヨタの派遣切りの人が大挙してやってくるのではないか、と心配していたけど、実際にはあまりいないね。関西では、越冬のようなことを、いくつかの場所でやっているみたいだった。
明日の餅つきが楽しみなので、今日は早く帰るよ。また明日。
――とのことでした。
いつものことですが、『野宿の仲間ネットワーク』は、意外と遠方と行き来があるなあと感心します。
そして、ブラジルの方も、一緒に焚き火を囲む状況になってきました。ついに、越冬の現場も国際的な対応力が、目に見えて求められるようになって来た、ということでしょうか。
まだまだ越冬は続きます。
（下の写真はクリックで拡大します）
越冬会場正面。『笹島連絡会』というのは、笹島界隈で活動している色々な団体が集まっているところ
焚き火に古くなったパレット(市場などで使う荷物をのせるもの)をくべる。空気の通りがよく、非常によく燃える
当選した賞品。ラーメン3包み、缶詰1個、商品券千円だった。意外にも超豪華な内容。手に入れた人は『これを正月に全部食べたら糖尿が悪化しちゃうね』と笑っていた
◇ ◇ ◇
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