名古屋越冬・餅つき大会で亡くなった仲間を追悼 - P8・貧困者末端会議&名古屋Pネットのブログ

nagoya_p_net2009-01-03

Esaman2009/01/03

　名古屋越冬では、正月恒例の「餅つき&カラオケ大会」が行われました。相変わらずマスコミは「派遣切りに遭った若い人」を狙い、迷惑な話です。芸人でもある「えぐれささしま」さんの隣でいつもマイクをもって歌っていた「ロクちゃん」が敗血症で３０日に亡くなったとのことで、えぐれさんが追悼の大根おでんを配ってくれました。

http://www.news.janjan.jp/living/0901/0901020591/1.php

つきたてのモチを、皆でひとくちサイズにちぎる。熱いので大変だ

第３４回名古屋越冬では、昼間、正月恒例の「餅つき&カラオケ大会」が行われました。餅つきは、なかなかの重労働なので、若手が率先してつくものの、やったことのない人も多く、年配の仲間から指示が飛びます。

　子供のころ、毎年のようにやっていた人たちの手つきには、いくら若くてもかなわないようで、「腰がなっとらん」と、杵を取り上げられる場面もありました。

　つきあがった餅は、次々ときな粉などをまぶして仕上げていきますが、作る量が、とても大量なので、すべてつきあがるまで、結構な時間がかかり、モチを配食するのは、午後３時頃になっていました。

　この日は１５０食ほどを昼に配りました。その間、餅つきの反対側では、設置されているテレビがカラオケマシーンとなっていて、焚き火を囲んでいる皆が自慢のノドを披露していました。カラオケマシンで用意されているレパートリーは、年齢層が高めであることを反映して、渋めでした。

　会場には、初日とは変わって、それほどマスコミの人は多くはありませんでしたが、それにしても、例年よりは姿を見かけました。中には、わざわざ北海道から来た北海道新聞の記者の方もいました。北海道から出稼ぎに出てきている人を取材している、とのことでした。

皆で作った鏡餅の隣で、将棋に熱中するおっちゃん。戦局は瀬戸際だ
　

野宿や日雇いの人の中には、北海道や沖縄の出身者が、かなり多いことは、この界隈ではよく知られていることです。その背景には、やはり沖縄と北海道には植民地的な経済構造が残っており、出稼ぎに「出て来ざるを得ない」ものがあるのではないかと思います。

　現場では、ボランティアとして参加している人が、マスコミが狙う「派遣切りに遭った若い人」と間違われる、という事態も発生しています。なんでも、ボランティアスタッフとして働いていると、マスコミ関係者の視線が集まっているのが分かり、しばらくすると、妙にニコヤカな顔で「探るような」質問をしてくるそうです。

　「年越しうどん」が出てきたときには「毎年うどんなんですか」と聞かれたり、「いつまで仕事があったんですか」など、色々と聞かれてうっとおしい、とのことでした。越冬は毎年行われていて、派遣切り以外でも苦労している人は沢山いるのですが、はじめから聞く対象を限定して探しに来る態度は、やはりどう考えても、失礼だと思いました。

　また、マスコミが考えているほど、越冬の現場は派遣切りの人で溢れているわけではないのも事実です。現場としては困る話だろうな、と思います。

つきあがったモチ。これは白玉粉をまぶしてある

　夜間には、前回の記事（「名古屋越冬・マスコミが大挙押しかけ『派遣切りの若者居ないか』かなり迷惑する現場」)でも紹介した、名古屋の運動界隈で、芸人としても活動している「えぐれささしま」さんがやってきて、追悼の大根おでんを配ってくれました。

　なんでも、前回の記事で、えぐれさんの隣で歌っていた「ロクちゃん」（http://www.news.janjan.jp/living/0812/0812290390/img/photo171247.jpg）
が、肺炎に起因する敗血症で３０日に亡くなってしまったとのことで、そのための追悼のおでんとのことでした。

　ロクちゃんは、笹島界隈の活動ではよく見かけた人で、えぐれさんが歌うときには、いつも隣でマイクをもって歌っていた人でした。ご冥福をお祈りします。

（下の写真はクリックで拡大します）

モチの配食の様子きなこと餡が二つづつと、ゆで玉子。これで一人分