NO 貧困〜名古屋行動集会(7)『反貧困フェスタ』に向けてアースデイと協働(JANJAN記事)

集まった人たちの年齢は女子高生から6

Esaman2008/04/13

http://www.news.janjan.jp/area/0804/0804034152/1.php

3月末、反貧困名古屋ネットワークと、アースデイあいちとの合同作戦会議が、名古屋市内で行われました。『貧困問題』と『環境問題』。いわれてみれば『同じ問題』ではありますが、関わっている人達の層が全く違うこの2つの運動体の協働が、果たしてどのような『祭り』を作ってゆくのか、注目したいと思います。



 3月22日、反貧困名古屋ネットワークと、アースデイあいち事務局との合同の作戦会議が、名古屋の中心部のロフトにある会議室で行われました。

 反貧困名古屋ネットワークは、長い準備期間を経て、昨年6月に野外集会と屋内講演会を行い、旗揚げを行いました。この間、デモを伴う集会を1回(貧困はイヤン・街頭大行進)、講演集会を1回(貧困と移民・女性を考える)行いました。


 反貧困ネットワークのとりくみは、徐々に拡大をしていますが『市民運動』の界隈の人たちだけが集まっても、それほど広く一般の人たちに対する理解が広まるわけではない、というのが、さいきんの課題として浮上していました。

 東京の反貧困ネットワークは、弁護士の人たちも多数参加していて、小学校を借り切って反貧困フェスタなどを開催するほどの、広い動員力をみせていますが、野宿当事者も多い名古屋の反貧困ネットワークでは、そこまでの力はまだありません。

 名古屋のアースデイあいちでは、2004年に万博反対派と賛成派が協働してアースデイを開催して以来、2005年には万博会場内で、反対派の人も参加してのアースデイを行い、2006年はボランティアスタッフの活躍により大きなイベントとなりましたが、2007年には2つの会場に分かれて開催したという経緯があります。

 アースデイは、特に東京などでは、どうしても大企業や行政、環境省などの方向を向いた、大味なものが多いという印象がぬぐえませんが、名古屋では、顔のみえる距離感で、小さなことを大切にしたいという人たちの動きも熱心にあるようです。

 とくに今回、フェアトレードや自然農に取り組んでいる人達や、大学の先生達などから、環境問題は、実は第三世界の貧困問題なのですが、そのことを『自分達の課題』として扱うには、とくに『第三世界』からの移民の多い名古屋の場合、地域の人たちの貧困問題を同時に解決していかないと、とても偽善的な運動になるのではないか、という声が上がっていて、今回の共同に結びついたとの事でした。


 とはいえ、根は同じ問題と、お互いに頭で分かっていても、実際に現場で携わっている人達の『ノリ』は、相当に違うものになります。この会議でも、反貧困ネットも、アースデイも、それぞれに年齢も、携わってきた運動も違う人たちが、それぞれの問題意識を持ち寄りながらお互いに連携できることを提案しあう、たいへん面白いものになっていました。

 とくに、あまり細かい活動内容について、いろいろと具体的な意見を出し合うと、かなり話が長くなってしまうので、お互いに現場で強調しあえることを出し合う、ということに絞って話をしよう、という提案がされる一幕もありました。

 また、この日の会議には出席されていなかったのですが、イベントの実行委員長には『ネオリベラリズム精神分析』などの著作のある愛知大学樫村愛子先生を迎えるとのことでした。社会学の分野では著名な方ではありますが、貧困運動や環境問題についての運動の現場から考えると、意外な人が実行委員長になっていて、今後、どのような発言をされるのか、とても気になるところでした。

 今回の開催期日も、お互いの歩み寄りの意思表示として、アースデイとして認知されている4月21日と、労働者の祭典であるメーデーの5月1日の、ほぼ中間の4月27日が選択されています。

 『貧困問題』と『環境問題』。いわれてみれば『同じ問題』ではありますが、関わっている人達の層が全く違うこの2つの運動体の協働が、果たしてどのような『祭り』を作ってゆくのか、今後に注目したいと思います。


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